アメリカ合衆国カリフォルニア州パサディナにある私立大学。
1891年にトループ・ポリテクニク・インスティテュートとして設立、1920年から現在の名称でよばれるようになった。
略称CIT、通称カルテックCaltechで知られる。東部のマサチューセッツ工科大学Massachusetts Institute of Technology(MIT)と並ぶ、合衆国でもっとも権威のある科学技術の専門大学で、教授団の質は高く(2003年までに29人のノーベル賞受賞者がいる)、入学選抜もきわめて厳格である。学部課程の教授対学生比率は1対3という少人数教育を誇り、教員以外にも多数の研究員を擁する。
ニューヨークに生まれ、1927年カリフォルニア工科大学を卒業、30年同大学で学位取得後、33年カリフォルニア工科大学准教授、39年同大学教授になった。
アンダーソンは、アメリカ原子物理学の基礎の建設者ミリカンのもとで、原子核構造の手掛りを与えるとして当時注目され始めていた宇宙線研究を開始、まず強磁場中の飛跡によって宇宙線粒子のエネルギーを測定するある種の霧箱装置を製作、それを使用して実際に宇宙線粒子のエネルギーが1億電子ボルト以上であることを確認した(1931)。
翌32年、多数撮影した宇宙線の飛跡の写真のなかから、ある点から正・負の帯電粒子が1対になって飛び出している像をみつけた。
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これが陽電子(ポジトロン)の発見である。一方の負の粒子は電子であるが、他方の正の粒子は陽子ではなく、ディラックが1928年に理論上その存在を予言していた陽電子であり、「電子対生成」とよばれるこの現象自体、相対性理論における物質とエネルギーの同等性の原理を実験的に証明するものであった。
この業績により36年にノーベル物理学賞を受けた。